まずは社会保険労務士法第2条から、社会保険労務士の仕事内容をご紹介します。(一部要約)

社会保険労務士法 第2条

社労士法 第2条1項1号(いわゆる1号業務)

①申請書作成

労働社会保険諸法令に基づいて申請書等を作成すること。

②提出代行

申請書等について、その提出に関する手続を代わつてすること。

③行政機関への代理

労働社会保険諸法令に基づく申請、届出、報告、審査請求、異議申立て、再審査請求その他の事項について、又は当該申請等に係る行政機関等の調査若しくは処分に関し当該行政機関等に対してする主張若しくは陳述について、代理すること(事務代理)。

④紛争当事者代理1

個別労働関係紛争解決促進法の紛争調整委員会におけるあつせんの手続並びに男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、短時間労働者雇用管理改善法の調停の手続について、紛争の当事者を代理すること。

⑤紛争当事者代理2

地方自治法に基づく都道府県知事の委任を受けて都道府県労働委員会が行う個別労働関係紛争解決促進法に関するあつせんの手続について、紛争の当事者を代理すること。

⑥紛争当事者代理3

個別労働関係紛争(紛争の目的の価額が120万円を超える場合には、弁護士が同1の依頼者から受任しているものに限る。)に関する民間紛争解決手続(裁判外紛争解決法、ADR促進法とも)であつて、個別労働関係紛争の民間紛争解決手続の業務を公正かつ適確に行うことができると認められる団体として厚生労働大臣が指定するものが行うものについて、紛争の当事者を代理すること。

 

※④から⑥までに掲げる紛争解決手続代理業務は、紛争解決手続代理業務試験に合格し、付記を受けた特定社会保険労務士に限り、行うことができる。(第2条2項)

※紛争解決手続代理業務には、次に掲げる事務が含まれる。(社労士法 第2条3項)

・④から⑥の手続について相談に応ずること。
・紛争解決手続の開始から終了に至るまでの間に和解の交渉を行うこと。
・紛争解決手続により成立した和解における合意を内容とする契約を締結すること。

社労士法 第2条1項2号(いわゆる2号業務)

労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類を作成すること。(就業規則・賃金台帳など)

社労士法 第2条1項3号(いわゆる3号業務)

事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について相談に応じ、又は指導すること。

第1項各号に掲げる事務には、その事務を行うことが他の法律において制限されている事務並びに労働社会保険諸法令に基づく療養の給付及びこれに相当する給付の費用についてこれらの給付を担当する者のなす請求に関する事務は含まれない。 (第2条4項 例:医療機関が行う医療費請求など)

 

社会保険労務士法 第2条の2(裁判所陳述権)

1項 裁判所陳述

社会保険労務士は、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、陳述をすることができる。

2項 陳述の効果

前項の陳述は、当事者又は訴訟代理人が自らしたものとみなす。ただし、当事者又は訴訟代理人が同項の陳述を直ちに取り消し、又は更正したときは、この限りでない。

 

以上のように、社会保険労務士の業務は大きく3つに分けることが出来るといえます。

①労働社会保険諸法令に基づく申請書作成と提出
②労務管理、労働紛争に関する相談と解決
③裁判所における陳述

時代の流れとともに、②③が法改正により加わりました。単なる書類の作成屋さんではないのだという自負心が見える法体系になっていますね。

 

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【この記事の執筆者】

井ノ上 剛(いのうえ ごう)
◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士、行政書士、奈良県橿原市議会議員
タスクマン合同法務事務所 代表
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 (電話)06-7739-2538 
(投稿日時点の法制度に基づき執筆しています。)