誰が対象?企業が取得するマイナンバー

1.高校生アルバイトからもマイナンバーの取得は必要ですか?

高校生アルバイトもマイナンバーの取得対象です。マイナンバーは住民票登録によって通知されるため、未成年者であってもマイナンバーを持ちます。

2.パートタイム社員からもマイナンバーの取得は必要ですか?

パートタイム社員もマイナンバーの取得対象です。名称がパート・アルバイト・期間雇用などに関わらず、自社から「給与」として支給する相手からは、全てマイナンバーを取得する必要があります。

3.派遣社員・契約社員からもマイナンバーの取得は必要ですか?

派遣社員はマイナンバーの取得対象ではありません。派遣社員は派遣元企業と雇用契約を締結しているため、マイナンバーは派遣元企業が取得します。

これに対して契約社員は、「雇用契約が有期である」以外は正社員と何ら変わりないため、マイナンバーの取得対象です。

4.外国籍労働者からもマイナンバーの取得は必要ですか?

外国籍労働者もマイナンバーの取得対象です。短期来日する外国籍の方以外で、住民登録がされる場合マイナンバーが通知されます。

マイナンバーが通知されていることと、就労が認められていることは別次元の問題です。就労可能かどうかは、外国籍の方が持つ在留カードで確認してください。

5.業務委託からもマイナンバーの取得は必要ですか?

業務委託先(個人)からのマイナンバー取得は対象となる場合とならない場合があります。

所得税法で源泉徴収義務が定められている業務委託先はマイナンバーの取得対象です。例えば弁護士、講演講師などです。このような業務委託先の情報は、これまで社内で特別な個人情報という意識が低かったはずですが、今後は「特定個人情報」として取り扱いが厳しくなります。

源泉徴収票の税務署への提出は、「一定の金額を超えるとき」という制限がありますが、提出義務如何に関わらずマイナンバーの取得は可能です。一方で、源泉徴収義務が定められていない業務委託先はマイナンバーの取得対象外です。

6.内定者からもマイナンバーの取得は必要ですか?

「内定」については企業によって様々な意味があります。単に企業側からの「雇用契約の申込」に留まる場合、雇用契約はまだ成立していないと考えられるため、マイナンバーの提供を求めることはできません。

一般的には就職活動をする人は複数社へ応募し、複数の内定通知を受領した後で、入社企業を決定し、他社へは辞退を申し出ます。つまり「企業からの雇用契約の申込」に対して、応募者の「承諾」または「辞退」によって契約成立が左右されるわけです。

内定者からのマイナンバー取得は、入社承諾を得てからにしましょう。

大阪の社会保険労務士顧問_マイナンバー対象者

 

マイナンバーを提供してもらう目的

1.社会保障分野でのマイナンバー利用とはどういうことですか?

社会保障つまり社会保険の分野でのマイナンバー利用のことです。具体的には次の手続きでマイナンバーを利用します。

・国民年金、厚生年金の資格取得、年金の給付
・雇用保険の資格取得、失業給付

2.税分野でのマイナンバー利用とはどういうことですか?

確定申告、源泉徴収票などすべての調書類にマイナンバーが記載されるようになります。

3.従業員がマイナンバーの提供を拒むときはどうすれば良いですか?

マイナンバー提出先の役所機関に報告しましょう。

従業員側にマイナンバー提供義務は定められていません。しかし企業には特定の帳票類にマイナンバーを記載すべき義務が定められています。

ガイドラインでは、マイナンバー提出先の役所機関に報告すべきであるとされています。

本人には、「特定個人情報の開示・訂正・利用停止の請求ができる」旨の説明をしてください。

 

会社がマイナンバーを集める際の疑問を解決

1.写真つき身分証明書の提出ができないときどうすれば良いですか?

次の書類から2点以上提出を求め、本人確認を行いましょう。

・国民健康保険の被保険者証
・健康保険の被保険者証
・船員保険の被保険者証
・後期高齢者医療の被保険者証
・介護保険被保険者証
・公務員共済組合被保険者証
・私立学校共済制度加入社証
・国民年金手帳
・児童扶養手当証書
・マイナンバーの記載がある住民票

2.被扶養者(扶養家族)の本人確認は誰が行うのですか?

被扶養者の本人確認は、扶養者が行います。

ただし、国民年金3号被保険者(一般的にサラリーマンの妻)の届出は、3号被保険者から会社宛に行うのが原則です。

この場合、扶養者(夫)が妻から委任状を得て会社へ届出を行う必要があります。

大阪の社会保険労務士顧問_マイナンバーの疑問

 

3.本人確認はマイナンバー記載書類を受け取る都度、行う必要がありますか?

マイナンバー記載書類を受け取る都度、本人確認を行う必要があります。

「本人確認」は「①マイナンバーが正しいかどうかの確認」と「②本人かどうかの確認」から成り立ちます。

会社においては、「②本人かどうか」は入社時に一度確認すれば、人違いの可能性はないため、省略しても構いません。

「①マイナンバーが正しいかどうかの確認」は毎回必要ですが、例えば本人から徴収するマイナンバー記載書類で、マイナンバー欄を空白のまま受け取れば、「本人確認」は不要です。

つまり、事前に徴収したマイナンバーを、会社側が記入すれば、都度本人確認(マイナンバーが正しいかどうかの確認)の作業は省略できるのです。

 

労務専門コラム マイナンバーの章

>>①マイナンバーカード、通知カードって何?
>>②子供や外国籍の人にもマイナンバーが通知されるの?
>>③会社は誰から、何のためにマイナンバーを提出してもらうの?(今このページです)
>>④マイナンバー取得時の「本人確認」って何?
>>⑤会社がマイナンバーを使用・外部提供するときの注意点
>>⑥総務担当者はマイナンバー情報の漏えいに注意を!
>>⑦マイナンバー管理の注意点と廃棄時期
>>⑧会社総務のマイナンバー管理体制を作ろう
>>⑨マイナンバー対応 企業の対応の手順はこうだ!
>>このカテゴリ(マイナンバーの章)のトップへ戻る

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【この記事の執筆者】

井ノ上 剛(いのうえ ごう)
◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士、行政書士、奈良県橿原市議会議員
タスクマン合同法務事務所 代表
 〒542-0066 大阪市中央区瓦屋町3-7-3イースマイルビル
 (電話)06-7739-2538 
(投稿日時点の法制度に基づき執筆しています。)