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セクハラ行為での懲戒処分の妥当性について

2月26日、3歳の息子を連れて夜の海遊館(大阪南港)へ年パスを使って行ってきました。 翌日、朝刊を見てびっくり。

「海遊館側の懲戒処分、セクハラ訴訟で妥当判決」この問題を判決趣旨に沿って解説します。

1.セクハラ判決概要

男性従業員(管理者)2名が、1年間に渡って女性社員に対してセクハラ発言を繰り返したことで、女性社員は退職しました。

この男性従業員らに対して、会社側が降格処分出勤停止処分とした事の妥当性を巡る争いです。

2.セクハラ処分判決要旨

①男性従業員らの発言は女性に強い不快感、嫌悪感、屈辱感を与えた
それは職場での言動としては極めて不適切である
③会社は全従業員にセクハラ防止研修を受けさせていた(男性従業員らも受講)
④男性従業員らは管理者としてセクハラ防止を指導する立場だった
⑤女性はセクハラが一因で会社を辞めた
⑥男性従業員らの主張及び2審判決は「女性が拒否しない=許されている」というものだが、
⑦セクハラ被害者は諸々の事情で被害申告を控えることが多い
⑧同じく男性従業員らの主張および2審判決は「会社から注意を受けていない」というものだが、
⑨そもそも男性従業員らは管理者としてセクハラ防止を指導する立場にあり、
⑩しかも会社側は密室で行われる行為を監視・注意できない
⑪よって男性従業員らの降格・出勤停止は妥当である

というものです。この判決を受けて、会社経営側は従業員に対するセクハラ防止策(研修、相談窓口など)を実行する必要性とその結末が明確になりました。

3.セクハラ判決を受けての感想

「嫌がられない=許されている」、「注意されない=問題ない」というなんとも稚拙な発想に立つ社員を、断固として処分した会社を支持します。

日頃の防止策と今回の懲戒処分に踏み切られた企業姿勢を高く評価するともに、今後再発しない事を切に願います。 

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労務専門コラム 解雇・懲戒処分編

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>>③学歴詐称・政治活動・内部告発・所持品検査拒否と懲戒
>>④転勤・職種異動・出向・転籍命令の拒否
>>⑤合意退職または予告なき解雇の成立時期、不当な退職勧奨
>>⑥解雇権濫用法理とは何か?
>>⑦整理解雇が成立するための要件
>>⑧有期雇用契約と解雇権の行使
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【この記事の執筆者】

井ノ上 剛(いのうえ ごう)
◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士、行政書士、奈良県橿原市議会議員
タスクマン合同法務事務所 代表
 〒542-0066 大阪市中央区瓦屋町3-7-3イースマイルビル
 (電話)06-7739-2538 
(投稿日時点の法制度に基づき執筆しています。)